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がんばれ!日吉ダム(わかりやすく今回の避難指示の理由を説明)

私たちが住んでいる大阪市は淀川の下流にあります。淀川と一言に行っても実は琵琶湖から流れる宇治川以外に桂川、木津川の3つの川が合流して淀川になります。

それぞれの川にはダムがあり流量を調整しています。

画像引用元:国土交通省淀川河川事務所

ダムの主な役割は2つ。夏の渇水期に水を貯めてることと、大雨のときにダムに貯水し周辺流域の洪水被害を軽減します。いわゆる利水と治水の目的があります。
(その他発電などがありますが)

そして桂川には日吉ダム、宇治川には天ヶ瀬ダム、木津川には高山ダムがありそれぞれの川の水量を調整しています。

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ダムは建設すると環境に影響を及ぼすとして過去に議論の対象になっていますが、大雨が降ったときにはダムのありがたさがわかります。関西では平成25年の台風18号の時に初めて天ヶ瀬ダムがクレストゲートから放水をしました。クレストゲートは、大洪水時に主ゲートだけで放流し切れない場合に使用するゲートで使う機会は訓練しかないだろうと言われていました。ギリギリまで放水を調整していたわけです。

平成25年台風18号の時の天ケ瀬ダム 提供:国土交通省近畿地方整備局

2018年7月5日からの雨でも淀川上流域に大量の雨を降らせました。桂川流域にもかなりの雨が降りました。大阪府でも最大1時間雨量:61ミリ(能勢町宿野)(7/5)12:00~13:00という記録的な大雨を大阪でも観測しています。能勢町宿野は猪名川水系の一庫ダムに流れますが山を越えると桂川水系に流れます。5日は京都の丹波あたりでもかなりの雨量がありました。5日は日吉ダムは放水量を150㎥/sを維持してました。

日吉ダム:平成30年7月5日 7時30分時点


日吉ダム:平成30年7月5日 11時30分時点


この時点でもまだ流入量-放水量は165㎥/sでした。しかし15時くらいになると流入量が増えます。

日吉ダム:平成30年7月5日 15時30分時点


流入が908㎥/sに増えました。放水量は変わらずの150㎥/sですから毎秒760㎥がダムに蓄えられていく計算になります。

日吉ダム:平成30年7月6日 0時30分時点


日付が変わるころにはなんと流入量が1000㎥/sを超えました。計画通りの150㎥/sの放水量では1/9しか放水していなく、ダムの貯水位がどんどん増えて蓄えている水の高さが200mに迫ってきました。
4時半にダムの貯水位が200mに達しました。洪水調節要領使用率が96%を超えてここで放水量を増やします。

日吉ダム:平成30年7月6日 4時30分時点


上記ダムの画像は独立行政法人水資源機構サイトより

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そしてついに


ダムが溢れないように流入量と同等分を放水です。でもここまで読んでいただくともうダムには貯水するスペースがないので致し方ない判断です。
完成から20年くらいで日吉ダムもクレストゲートから放水することになりました。


つまりもう桂川には余裕がなくなったと言うわけで、雨がやまない限りは日吉ダムも上流からの水をそのまま流すより他はなく、京都市が6時30分に「避難指示(緊急)」を発令し、計約6万世帯、計約14万3千人に避難指示を出した。

その時日吉ダムはどうだったかというと

引用元:https://www.river.go.jp/kawabou/ipDamPast.do?init=init&obsrvId=2206700700008&gamenId=01-1103&fldCtlParty=no

ダムの貯水量が限界だったので、流入する量を放水するしかなく、つまり900㎥/sを放水しないといけない状況だったんですね。

ちなみに平成25年の台風18号では最大504㎥/sの放水量でした。まさに未曽有の出来事だったんですね。

撮影:谷口 洋平

上記のような経過なので日吉ダムはギリギリまで下流域の皆さんのために頑張ってはります。これから上流から流れてくる水の量が減れば、それにあわせて放水量も減らせるので、皆さん上流の降水量が減るように祈りましょう。

そして現在奄美あたりに台風8号が・・・心配ですね。

7月7日追記

日吉ダムを管理する水資源機構より降雨が小康状態になったことから、次の洪水に備えるため、日吉ダムの水 位低下操作(毎秒約300立方メートルをダムから流す操作)を7月7日2時40 分より開始しました。との発表がありました。

水資源機構 関西支社より


上の表を見ると、流入量-放水量が-100㎥/sくらい。毎秒100㎥(1メートルの立方体)がダムの貯水量から減っていく計算です。まだまだ下流に流す放水量が多いですが
次の雨に備えるためです。
日吉ダムは淀川に合流するために、他の合流する川、宇治川、木津川のほかのダムとも放水量を調整しています。放水量など気になる方はこれからは他のダムの水位などもチャックされると良いと思います。

阪急電車公式も日吉ダムを管理される皆様さんにありがとうといってはりました。

ちなみに私は淀川管内河川レンジャーをしています。淀川の良い面ばかりでなく、今回のような怖い側面もお伝えしたかったです。そしてダムの機能やそのダムを操作する人、中央で支持をする人、みんな頑張っていることをすこしでも知ってもらえたらと思っています。

ちなみに桂川は平成25年の台風18号のあとの教訓から井堰を撤去したり河川を改修したんです。今回は雨量が多すぎたのですが、この工事の影響(良い意味での)もあったと思います。

6号井堰撤去のお知らせ
国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所は、近畿の暮らしを支える淀川・宇治川・木津川・桂川における治水防災、維持管理や河川環境の保全などに取り組んでいます。

↑しばらく繋がりにくいかもしれません。

7月8日追記

日吉ダムはよく頑張りました。上流で雨が降ってないので今日からは天ケ瀬ダムが頑張る番です。一気に読んでくださった方。ぜひ8日からの淀川の動きも読んでください。

がんばれ!日吉ダム(わかりやすく今回の避難指示の理由を説明)
私たちが住んでいる大阪市は淀川の下流にあります。淀川と一言に行っても実は琵琶湖から流れる宇治川以外に桂川、木津川の3つの川が合流して淀川になります。それぞれの川にはダムがあり流量を調整しています。画像引用元:国土交通省淀川河川事務所ダムの主な役割...

7月10日追記

総雨量は 492mmピーク流量を遅らすことで活躍した日吉ダム。
平成30年7月の豪雨で貯水量ギリギリまで頑張った日吉ダム。私もその活躍を次の日にこのブログの記事にしました。そして8日からは桂川流域での水位が落ち着いたので、今度が琵琶湖の水を排水しました。そのブログ記事2本がなんと土木学会のFacebookページでも紹介され...

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平井 裕三

社会資源コーディネーター

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