依存する相手が増えると、人はより自立する。
みなさん毎日楽しく生きていますか?自分らしく生きていますか?「はい」と言えない人は、生きづらしですか?その生きづらさの原因は何ですか?お金ですか?困った時に助けてくれる人がいないことですか?
私も過去に生きることがしんどい時期がありました。しんどい時期っていうのは、これか先のことが考えられないのです。よく言うお先真っ暗な状態です。お先真っ暗な状態は出口が見えません。そこから脱出するお金か、助けてくださいと言える人がまわりにいないと、本当に抜け出すことが困難です。
その時に初めて知りました。私が親から「自立しなさい」と言われてきました。また「自立とは、誰にも頼らないこと」とも教えられてきました。しかし、本当はその反対、自立とは、多くの人に依存することだ知りました。
私が社会福祉協議会で働いていた時に、「ごみ屋敷」と呼ばれる家の清掃に行きました。数人の人が何日もかけて家を掃除しました。この人は、自分で生活が困難になりかけているときに、近所の人が福祉の相談を受けたらとアドバイスしたところ、私は自立してるので結構ですと断ってこられたそうです。しかし、結果的に自分でどうにもならなくなって、家の周りに主の所有物がはみ出し、近所の方が火事になると大変ということで区役所が動き、社会福祉協議会などから人を出して家の片づけをしました。もし、初めから相談に応じてヘルパーさんやデイサービスを利用していれば、このような事態にはならなかったでしょう。
「困っている時は人に頼ろう」を広めたい
「自立とは、誰にも頼らないこと」 と教えられてきた我々にとって、真逆のことをすることは容易ではありません。だから人は追い込まれた時に誰にも相談できずに命を絶ったりするのです。私は、しんどかった時に、東京大学教授の安冨先生が「助けてくださいと、言えた時にあなたは自立している」だからあなたは自立しているよと言われ、とても安堵しました。
そして次のことを教えてもらいました。生きづらい時を脱出すると選択肢が増えるが、選択肢は選ぶものではない。選択肢は無数にあり、どれが最善かなど誰にも分らない、思ったように進むのが良い。それが自由にいきること、そして自由に生きるには勇気が必要なのですと。
そう、私の人生は他の誰の人生とも違う、だから今のままでいいのか考えて生きていくことはとても勇気がいる。でもそうすることが自分らしく生きることができる。人生の達人とは、勇気をもって自由に生きることだと最近思っています。